うさこの妊活ノート

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クロミッドは間接的に黄体ホルモン分泌を促し高温期を安定化させます

 クロミッドは間接的に黄体ホルモン分泌を促し高温期を安定化させます

クロミッドには高温期が安定する作用も!その効果と影響は?

 

クロミッドは排卵誘発剤として使うことが多い薬ですが、黄体ホルモン補充治療で使うこともあります。

黄体ホルモン(プロゲステロン)とは排卵後に訪れる高温期を支える重要なホルモンです。

 

妊娠しやすい体作りをして子宮内膜をフカフカに整え、基礎体温を上げていつでも受精卵が着床できるように待ち受けます。

赤ちゃんを育てるために栄養を体内に留める作用もあります。

 

副作用で集中力がなくなったり体重が増えたり便秘や顔が水膨れすることもありますが、これらはすべて赤ちゃんを育てるための作用です。

クロミッドは卵胞ホルモンのエストロゲンを増やす作用しかありません。

なぜプロゲステロンも増やす働きがあるのでしょうか。クロミッドを服用すると高温期が高くなる、長くなる理由を見てみましょう。

 

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クロミッドとエストロゲンの関係

クロミッドの効果は?なぜ排卵を促す作用があるの? 

 

エストロゲン増加はプロゲステロンを増やすきっかけに

 

女性ホルモンは大きく分けると卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類があります。

 

どちらも卵巣から分泌されるホルモンで低温期に卵胞や子宮内膜を育てる役目はエストロゲン、排卵後にエストロゲンが育てた子宮内膜をフカフカにして体温を上げるのがプロゲステロンです。

この2つのホルモンは異なる働きをしながら共に妊娠に向けた体作りを支えます。

 

ホルモンを調整するホルモン?!

 

そして、これらのホルモン調整を行うホルモンがあります。エストロゲンの分泌を調整するFSH(卵巣刺激ホルモン)、排卵を促し排卵後のカラになった卵胞からプロゲステロンを生成させるLH(黄体化ホルモン)です。

 

これらは下垂体から分泌されます。

下垂体とはホルモンバランス調整の司令塔である視床下部の真下にある脳の一部で、視床下部の指令を受けて卵巣に直接指示を出します。

 

十分に卵胞が育ったと脳下垂体が判断すると下垂体に指令してLHをたくさん分泌させます。

これから24~36時間ほどで卵胞に包まれていた卵子が体内に飛び出し、卵管の先にある卵管采という手のような器官が捕まえて卵管に取り込みます。

 

ここで精子と出会い受精すれば晴れて受精卵になり、7日かけて子宮にたどり着きます。

今まで卵子を育てていた卵胞もムダになりません。LHには卵胞のカラからプロゲステロンを出すように変化(黄体化)させる働きもあります。

 

エストロゲンが増えると卵胞がよく育ちます。卵胞がよく育てばプロゲステロンの原料がたっぷり生成されます。

クロミッドがプロゲステロンを増やすのはこの働きのためです。

 

クロミッドを使うと高温期が安定する?

 

クロミッドを使った周期に基礎体温を測ると分かりますが、きちんと排卵ができれば明らかに高温期が高い日が増えます。

高温期が何日増えるかは個人差がありますが14日ほど続くことも。

 

黄体機能不全で高温期がガタガタだった人はガタつきが減り、高温期が低い人は高くなります。基礎体温そのものが高くなることもあります。

クロミッドは高温期にも良い影響を与えることが期待できる薬です。

 

黄体機能不全の場合はクロミッドで高温期が伸びることも!

 

クロミッドは黄体機能不全の症状を改善する効果もあります。

 

通常、黄体機能不全の治療はプロゲステロン製剤を服用するのが一般的です。

「足りないものは足せばいい」という考えで、甲状腺ホルモン不足の病気(橋本病、甲状腺機能低下症)などでも盛んに用いられています。

 

甲状腺ホルモン剤は適量なら全く問題ないと言われていますが、女性ホルモンはそうとも限りません。

たしかにプロゲステロン製剤を飲めば高温期はのびるし基礎体温は上昇します。体温も安定して15日以上続くこともあります。

 

しかし、なぜ黄体機能不全に陥るのかを考えなければいけません。黄体機能不全は卵胞の育ちが良くないことが根源的な原因です。

産婦人科の医師の中にはプロゲステロン製剤では妊娠力は付きにくいと考えクロミッドを使うこともあります。

根本的な問題である卵胞を育てる力をクロミッドは補うことが期待できます。

 

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クロミッドが黄体機能不全の改善薬に?!

 

 

高温期が長いのはクロミッドのおかげ?

 

クロミッドがエストロゲンを増やしたことで卵胞がじゅうぶんに育ち、卵胞を原料にしたプロゲステロンも十分な量に達します。

 

今まで高温期が短すぎてすぐに月経が来てしまう人でも平均以上の高温期が続くことがあります。

高温期がどれだけ続くかは個人差があり、低温期の長さがそのまま反映される傾向があります。

 

もし低温期が18日以上続く場合は、卵胞をゆっくりじっくり育てる体質かもしれません。その場合は高温期も18日目ごろまで続くことがあります。

クロミッドを使うと平均的な月経周期(理論上は28日で月の満ち欠けと連動します)に近づきますが、もとの月経周期が長いと高温期が16日目、17日目と続くこともあります。

 

クロミッドを使うと基礎体温が上がることもあり、体温安定や上昇、高温期が長いなど嬉しい効果が期待できます。

 

それは無排卵かも・・・クロミッドでも高温期が上がらない理由は?

 

クロミッドを使っても基礎体温や高温期が低い、上がらないことがあります。

 

もし高温期にならないならクロミッドでも排卵障害が改善しなかった可能性が高いでしょう。

無排卵かどうかは内診でチェックできます。クロミッドを服用しながら何度か内診で卵巣の中を確認しているはず。

 

まれに卵胞がじゅうぶんに育ったのに排卵されずに卵巣に留まっているケースもあります。

この取り残された卵胞は厄介で、次の月経周期になっても卵巣に居座って育つはずの卵胞の成長を妨げます。

 

これは遺残卵胞といい、特にクロミッド+hCG注射をした時に発生しやすいと言われています。

卵胞から卵子が飛び出さないと黄体化できません。黄体化できなければプロゲステロンも生まれず基礎r体温は低いままです。

無事に排卵できても十分に卵胞が育たなかった場合は高温期が短く不安定になります。

 

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クロミッドのせいで基礎体温がガタガタになった?!直接原因ではないかも

 

クロミッドを飲んだ周期だけ基礎体温表がガタガタになった!という声もちらほらあります。本当にクロミッドののせいでしょうか。

高温期のガタガタは黄体機能不全の症状で、卵胞が十分に育たなかったのが原因です。

 

しかし高温期の不安定さの原因は黄体機能不全だけではありません。特に不規則な生活をしたり将来に不安があるとストレスになり血流が悪化します。

体内にじゅうぶんな黄体ホルモンがあっても血流が悪いとうまく働かないこともあります。

 

そもそも寝る時間が不安定ではうまく基礎体温が計れず不十分なデータになることも。

クロミッドを飲んだ、と力みすぎてストレスになることもあります。

 

きちんと排卵前の卵胞の大きさを確認して(20mmなら十分な大きさです)クロミッドの力で排卵したなら基礎体温のガタガタはあまり気にしないほうが良いでしょう。

 

高温期から妊娠へ~クロミッドで妊娠したらいつから分かる?

 

クロミッドを使ったタイミング法ではいつ妊娠が判定できるのでしょうか。

タイミング法や人工授精だけを行う一般的な産婦人科と、体外受精など高度な治療を行う不妊治療専門病院では若干異なるようです。ここでは後者の病院の一例をご紹介します。

 

血液検査で妊娠判定?!ある病院の妊娠判定法

 

クロミッドを服用した周期の高温期14日目に来院し、血液検査を受けます。結果は約60分ほどで判定します。

 

もし妊娠していればhCGというホルモンが微量検出されます。

hCGは尿にも含まれて排出されるので尿検査でも判定することができます。市販されている妊娠検査薬は尿の中のhCGに反応するように作られています。

 

しかし尿中のhCGの量はバラつきがあり、いつでも常に同じ濃度とは限りません。

それでも妊娠周期5週以降になれば急激にhCGが上がり始めるので誤判定は起きにくくなりますが、4週ではわずかな量なので尿検査で誤判定を起こすおそれがあります。

 

それを避けるために血液検査を行います。もし陽性なら晴れて妊娠成立です。

ここから先は流産を防ぐための治療が始まります。もし陰性なら残念ながら妊娠に至らないことになります。

 

しかしクロミッドを使ったタイミング療法は最大でも妊娠率20%ほどです。ショックだと思いますが今日は自分を甘やかせてゆっくり休み、また再チャレンジに備えましょう。

※胎児の周期は月経1日目を1週とカウントします。4週は月経後28日で一般的な月経予定日です。